Name

vfs_crossrename — ファイルシステム間のファイルのリネームをサーバー上で行う

Synopsis

vfs objects = crossrename

説明

この VFS モジュールは、 samba(7)システムの一部である。

vfs_crossrename VFS モジュールは、 リネーム元とリネーム先が物理的に別のデバイスにあったとしても、リネーム 処理を実行できるようにする。エクスプローラーでの「移動」は、同一の 共有やデバイス内に閉じて行われる場合、通常リネーム処理である。 通常、このようなリネーム処理は、 NT_STATUS_NOT_SAME_DEVICE が返却され、 クライアントは手動でコピーと 削除操作を行うことにより移動を行わなければならない。もしもコピーに よるリネーム操作をサーバー上で行うことができれば、非常に効率的である。 vfs_crossrename は、サーバー上のデバイス間でのリネーム操作を 試行する。

現在の所、このモジュールでは対応できない制限事項がある:

このモジュールはスタック可能である。

オプション

crossrename:sizelimit = BYTES

サーバー上のデバイス間のリネーム操作は、タイムアウトを防止する ため、 MiB 単位で指定されたファイルサイズ以下のファイルについてのみ 行われる。デフォルトのサイズは 20 (MiB) である。

設定例

50MB 以下のファイルに対して、同一共有内に閉じた、サーバー上のデバイス 間でのリネーム操作を実施する:

        [testshare]
	path = /data/mounts
	vfs objects = crossrename
	crossrename:sizelimit = 50

バージョン

このヘルプは Samba システム 4.0.0 に対応している。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team に よって、Linuxカーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクト として開発が行なわれている。

日本語訳

このマニュアルページは、Samba 4.0.10 - 4.1.14 に対応する。

このドキュメントの翻訳は

  • 太田俊哉 (ribbon@samba.gr.jp)

  • たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp)

によって行なわれた。