名前

samba — UNIX 用の Windows AD と SMB/CIFS ファイルサーバー

書式

samba

説明

Sambaシステムは、Server Message Block (通常 SMB と略される) プロトコルの実装と、Active Directory サービスを提供する UNIX 用 プログラムの集合体である。 最初のバージョンの SMB プロトコルは、しばしば、 Common Internet File System(CIFS) として言及される こともある。より詳細な説明は、 http://www.ubiqx.org/cifs/ を参照のこと。 また Samba は nmbd によって NetBIOS プロトコルを実装する。

samba(8)

sambaデーモンは、Active Directory サービスと、SMBクライアントに対するファイルおよび印刷サービスを 提供する。このデーモンに対する設定ファイルは、 smb.conf(5)にて説明している

smbd(8)

smbd デーモンは SMB クライアントに対し、ファイルとプリンターのサービスを提供する。 このデーモンの設定ファイルは smb.conf(5) にて説明している。

nmbd(8)

nmbd デーモンは NetBIOS ネームサービスとブラウジング機能を提供する。 このデーモンの設定ファイルは smb.conf(5) にて説明している。

winbindd(8)

winbinddは、認証と、 unix中へのユーザーデータベースの統合のために使われる。

smbclient(1)

smbclient プログラムは シンプルな ftp クライアントのような機能を提供する。これは、 互換性のある SMB サーバーの SMB 共有へのアクセスに便利である。 また、これを用いることで、UNIX マシンから SMB サーバー に接続されているプリンターへの印刷も可能となる。

samba-tool(8)

samba-toolは、Active Directory サービスに対する、メインのSamba管理ツールである。

testparm(1)

testparm ユーティリティは、 Samba の smb.conf(5) 設定ファイルに対するシンプルな文法チェッカーである。 AD サーバーモードにおいては、samba-tool testparm を使うべきである。

testprns(1)

testprns ユーティリティは、 Samba で使用される printcap ファイルで定義されているプリンターに対するテストをサポートする。

smbstatus(1)

smbstatus ツールは smbd へのコマンド実行時点での接続状態を提供する。

nmblookup(1)

nmblookup ツールは、 NetBIOS 名の問い合わせを行うことを可能にする。

smbpasswd(8)

smbpasswd コマンドは、 ローカルおよびリモートの Samba パスワードを設定するツールである。

smbcacls(1)

smbcacls コマンドはリモート SMB サーバーの ACL を設定するツールである。

smbtree(1)

smbtree コマンドは、 テキストベースの「マイネットワーク」ツールである。

smbtar(1)

smbtar は SMB サーバーデータのバックアップを直接取るツールである。

smbspool(8)

smbspool は SMB サーバーに接続されたプリンターから印刷を行うためのヘルパーユーティリティである。

smbcontrol(1)

smbcontrol は 起動中のsmbd nmbdwinbindd デーモンの動作を変更することができる ユーティリティである。

rpcclient(1)

rpcclient はリモートの SMB サーバーに対して RPC コマンドを実行することができる ユーティリティである。

pdbedit(8)

pdbedit コマンドは、Samba サーバーのローカルユーザーデータベースの管理に使用できる。

findsmb(1)

findsmb コマンドは ローカルネットワーク上の SMB サーバーを探すために使用できる。

net(8)

net コマンドは Samba メンバーとスタンドアロンサーバーの管理を行なう 主要なツールである。

wbinfo(1)

wbinfo は winbind に関係する 情報の取得や保存を行うユーティリティである。

profiles(1)

profiles はある SID を別の SID に置換するために使用するコマンドラインのユーティリティである。

log2pcap(1)

log2pcap は Samba のログファイルから pcap trace ファイルを生成するユーティリティ である。

vfstest(1)

vfstest は VFS モジュールをテストするために使用されるユーティリティである。

ntlm_auth(1)

ntlm_auth は外部プログラムが NTLM 認証を使用できるようにするためのヘルパーユーティリティである。

smbcquotas(1)

smbcquotas はリモート SMB サーバーの QUOTA を管理するツールである。

コンポーネント

Samba システムは複数のコンポーネントで構成される。 各コンポーネントにはそれぞれ個別のマニュアルページが用意されている。 Samba に付属するドキュメントと、使用するコンポーネントの マニュアルページを読むことを強く推奨する。 マニュアルページの中によくわからない所があれば、 https://devel.samba.org からバグレポートの報告やパッチの提供に関する情報を取得できる。

もしなんらかの助けが必要な場合、Samba の Web サイト https://www.samba.org/ を参照してほしい。 さまざまなオプションが利用できる筈である。

入手性

Sambaシステムは、GNU Public License (GPL) の許にライセンスされている。 ライセンス文書は、パッケージ中の COPYING ファイルにあるはずである。 Samba システムの複製を配布することは奨励されているが、 このライセンスをきちんと遵守してほしい。

Sambaシステムの最新版は https://download.samba.org/pub/samba/ にある。

Samba Wiki は https://wiki.samba.org にあり、数多くの有用な情報がある。 Samba メーリングリストは https://lists.samba.org で、過去の有用な情報があり、メーリングリストに参加することで、 種々の事項についての助言を得たり議論ができる。

バージョン

このマニュアルページは、Samba バージョン 4.11.2 用である。

協力

Samba プロジェクトに協力したいと考えるなら、 https://lists.samba.org の Samba メーリングリストに加入することを勧める。

提供可能なパッチや報告すべきバグを持っているなら、 https://devel.samba.org/ を参照してパッチ提供の方法に関する情報を入手してほしい。 パッチは diff -u 形式が望ましい。

協力者

プロジェクトの貢献者は多数にのぼるため、ここには記述しないが、 全員が全ての Samba ユーザーから称賛されるに値する。 全員のリストを見るには、cvs で管理する以前については ソースパッケージ中の change-log を、git で管理するようになってからの 貢献者については https://git.samba.org/ を参照のこと。 GIT は Samba Team が Samba の開発に利用しているオープンソースの ソース管理システムである。 このプロジェクトは、git 無しには管理しきれないに違いない。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作られた。 Samba は現在 Linux カーネルが 開発されているような方法での オープンソースプロジェクトである Samba Team によって開発されている。

日本語訳

このマニュアルページは Samba 4.8.0 - 4.11.1 に対応する。

このマニュアルページの Samba 3.0.0 対応の翻訳は

  • たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp)

  • 佐藤 文優

  • はせがわ ようすけ

  • 山田 史朗 (shiro@miraclelinux.com)

によって行なわれた。

このマニュアルページの Samba 3.0.23 - 3.6.9 対応の翻訳は、たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp) によって行なわれた。

このマニュアルページの Samba 4.0.0 - 4.11.1 対応の翻訳は、太田俊哉 (ribbon@samba.gr.jp) によって行なわれた。