名前

vfs_syncops — メタデータ操作を同期実行する。

書式

vfs objects = syncops

説明

この VFS モジュールは samba(7) システムの一部である。

ファイルシステムの中には(ジャーナルファイルシステムの場合も)、 電源が供給されなくなったときに、メタデータに対する操作がファイル システム内に維持されることを保証し、大半のメタデータに対して fsync() が実行されることを必要としているものがある。 クラスター化された Samba を含むノードフェイルオーバーシステムに参加しよう としているクラスターファイルシステムにとって、このことは特に重要となる ことがある。こういったファイルシステムに対して vfs_syncops VFS モジュールは、メタデータに関する操作を安全に実行する方法を提供する。

このモジュールはスタック可能である。

設定

vfs_syncops VFS モジュールの性能は、close() 内の fsync において低下することが多い。 syncops:onclose = no を設定すれば、これを防ぐことが できる。設定はグローバルと共有ごとのどちらでもよい。

ファイルシステムの中には、最終のデータが fsync() によって書き込まれさえすれば よいものもあるので、この場合は syncops:onmeta = no の設定を 行えば、このモジュールのメタデータ同期を無効にできる。 このオプションはグローバルと共有ごとのどちらでも設定できる。

syncops:disable = true の設定を行えば、共有に対する vfs_syncops VFS モジュールの機能を完全に無効とすること ができる。

使用例

[share] に対して syncops 機能を追加する。

        [share]
	path = /data/share
	vfs objects = syncops
	syncops:onclose = no

バージョン

このマニュアルは Samba バージョン 4.11.2 用である。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team に よって、Linux カーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクト として開発が行なわれている。

日本語訳

このドキュメントは、Samba 4.1.0 - 4.11.1 に対応する。

このドキュメントの翻訳は

  • 太田俊哉 (ribbon@samba.gr.jp)

  • matsuand(michio_matsuyama@yahoo.co.jp)

によって行なわれた。