名前

vfs_aio_fork — 非同期 I/O を実装する

書式

vfs objects = aio_fork

説明

この VFS モジュールは samba(7)システムの一部である。

aio_fork VFS モジュールは、 システムの POSIX AIO インターフェイスに問題があるプラットフォームで Samba の非同期 I/O を 有効にするためのものである。 POSIX AIO は、致命的な制約に悩まされることが多い。たとえば、ある バージョンの Linux では、高負荷な環境でリアルタイムのシグナルを 使用すると、問題が発生する。別のシステムでは、 AIO の使用に際して 特殊なカーネルモジュールのロードが必要であったり、システム全体で スケジュールされている非同期リクエスト数に制約があったりする。 glibc ベースのシステム (大半の Linux システム) では、ファイル記述子 あたり、 1 つの処理待ちリクエストしか許可されない。

こうした制約を回避するために、 aio_folk モジュールが作られた。 このモジュールは、読み取りと書き込みの呼び出しを非同期に生成するため、 内蔵の POSIX AIO インターフェイスに代わって、フォークされたヘルパー プロセスを使用する。 このモジュールにパラメーターはなく、非同期リクエストが行われた際に、 必要に応じてヘルパープロセスを生成する。 アイドル状態のヘルパープロセスは 30 秒で消滅する。

このモジュールはスタック可能である。

設定例

簡単な使い方:

        [cooldata]
	path = /data/ice
	vfs objects = aio_fork

バージョン

このマニュアルページは、Samba バージョン 4.14.5 用である。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team に よって、Linuxカーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクト として開発が行なわれている。

日本語訳

このドキュメントは、Samba 3.5.12 - 4.14.5 に対応する。

このドキュメントの翻訳は

  • 太田俊哉 (ribbon@samba.gr.jp)

  • たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp)

によって行なわれた。