smbspool — 印刷ファイルを SMB プリンターへ送信する
smbspool
{job} {user} {title} {copies} {options} [filename]
このツールは Samba(7)システムの一部である。
smbspoolは印刷ファイルをSMBプリンターに送るための とても小さい印刷スプール用プログラムである。 Common UNIX Printing System との互換性のため コマンドライン引数は位置に依存するが、smbspool を任意の印刷システムで使ったり プログラムやスクリプトから使ったりすることもできる。
DEVICE URI
smbspool は印刷先を Uniform Resource Identifier ("URI") を用いて指定する。 手段は "smb" を用いる。この文字列はいくつかの形式を取ることができる:
smb://server[:port]/printer
smb://workgroup/server[:port]/printer
smb://username:password@server[:port]/printer
smb://domain\username:password@server[:port]/printer
smb://username:password@workgroup/server[:port]/printer
smbspool は 環境変数 DEVICE_URI
からURI を得ようとする。
もしDEVICE_URI
がなければ、smbspoolは、“smb://” が
プログラム名であったらargv[0]を、そうでなければargv[1]をを参照する。
exec(2)
を使うプログラムは
argv[0] に URI を渡すことができる。一方シェルスクリプトは
smbspool を起動する以前に環境変数DEVICE_URI
を設定しなければならない。
smbspool は URI 形式でエスケープされた文字列を受け付ける。これは、 ユーザ名中にドメイン、あるいは、プリンタ名中に空白を設定できる。たとえば、 smb://domain%5Cusername/printer%20name である。
job 引数 (argv[1]) にはジョブID番号が入るが、 現在 smbspool では使われていない。
user 引数 (argv[2]) には印刷ユーザーの名前が入るが、 現在 smbspool では使われていない。
title 引数 (argv[3]) には ジョブのタイトル文字列が入り、印刷ジョブを送信する時に リモートファイル名として渡される。
copies 引数 (argv[4]) には 名前が指定されたファイルを印刷する部数が入る。 もしファイル名が指定されていなければ smbspool は この引数を使用しない。
option 引数 (argv[5]) には 印刷オプションが単一文字列で入るが、現在 smbspool では使われていない。
filename 引数 (argv[6]) には 印刷するファイルの名前が入る。もしこの引数が指定されなければ 印刷ファイルは標準入力から読み込まれる。
smbspool
は、Easy Software Products の Michael Sweet によって書かれた。
オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作られた。Samba は現在 Linux カーネルが 開発されているような方法でのオープンソースプロジェクトである Samba Team によって開発されている。
オリジナルの Samba の マニュアルページは Karl Auer によって書かれた。 マニュアルページは YODL 形式(別の、優秀なオープンソースソフトウェアで、 ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/にある) で変換され、Jeremy Allison によって Samba 2.0 リリースのために更新された。 Samba 2.2 のための DocBook 形式への変換は Gerald Carter が行った。 Samba 3.0 のための DocBook XML 4.2 形式への変換は Alexander Bokovoy が行った。