Name

vfs_cacheprime — カーネルのファイルデータキャッシュを用意する

Synopsis

vfs objects = cacheprime

説明

このVFSモジュールは samba(7)システムの一部である。

vfs_cacheprime VFS モジュールは、 クライアントから読み取りリクエストがあったファイルのデータ領域の 周辺のチャンクを読み取ることで、 クライアントから実際に周辺のデータ領域へのリクエストがあった際に、 そのデータ領域がカーネルのファイルデータキャッシュに格納されて いるようにする。

vfs_cacheprime で実行される ディスク読み取り操作のサイズは、 cacheprime:rsize パラメーターで指定する。 すべてのディスク読み取り操作は、ここで指定したサイズの整数倍に調整される。 クライアントがファイルをオープンしている間に、あるファイルのデータ 領域に対して、この処理が何度も行われることはない。

このモジュールはスタック可能である。

オプション

cacheprime:rsize = BYTES

カーネルのファイルデータキャッシュに用意しておく容量をバイト単位で指定する。

BYTES には、以下のサフィックスを指定してもよい。

  • K - KByte単位で指定する

  • M - MByte単位で指定する

  • G - GByte単位で指定する

使用例

高性能なディスクアレイでは、読み取り操作のサイズを 1MB (1048576 バイト) にして、 1MB にアライメントされるように設定する必要がある。

	[hypothetical]
	vfs objects = cacheprime
	cacheprime:rsize = 1M

注意

cacheprime は、汎用的な先読み機構ではなく、 ディスクの読み取りがアライメントされた特定のサイズ (可能な限り大きい サイズ) で行われる必要がある、特殊な環境で使用するために用意されている。

バージョン

このマニュアルはSambaシステムバージョン3.0.25(訳注:4.0?)に対応している

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team に よって、Linuxカーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクト として開発が行なわれている。

日本語訳

このドキュメントは、Samba 3.0.25 - 4.5.0 に対応する。

このドキュメントの翻訳は

  • 平田祥司 (shouji@microft.co.jp)

  • たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp)

によって行なわれた。