名前

vfs_default_quota — Windows クライアントに対してデフォルトのクォータ情報を提供する

書式

vfs objects = default_quota

説明

この VFS モジュールは、 samba(7)システムの一部である。

一般的なクォータ実装の多くは、ユーザーやグループごとのクォータを設定 できるが、それらのデフォルト値を保持することができない。 Samba の vfs_default_quota モジュールにより、クォータ のデフォルト値を保持できるようになり、 Windows のエクスプローラー から、これを参照することが可能となる。

Samba のデフォルトでは、 クォータのデフォルト値として NO_LIMIT が 返却され、値の変更はできない。 vfs_default_quota は、デフォルトのクォータ値を、指定したユーザーのクォータ値にマッピング する。デフォルトでは、 root ユーザーの値にマッピングされる。 これは、 root ユーザーに対するクォータは通常適用されないためである。

このモジュールはスタック可能である。

オプション

default_quota:uid = UID

ユーザーに対するクォータのデフォルト値を格納する UID を指定する。

default_quota:gid = GID

グループに対するクォータのデフォルト値を格納する GID を指定する。

default_quota:uid nolimit = BOOL

このパラメーターを yes に設定すると、ユーザーに対するクォータ のデフォルト値を格納しているユーザー自身のクォータは、 無制限 (NO_LIMIT) として処理される。 no の場合は、指定された値が使用される。

default_quota:gid nolimit = BOOL

このパラメーターを yes に設定すると、グループに対するクォータ のデフォルト値を格納しているグループ自身のクォータは、 無制限 (NO_LIMIT) として処理される。 no の場合は、指定された値が使用される。

設定例

クォータのデフォルト値を UID が 65535 のユーザーのクォータとして保持する。 該当ユーザー自身のクォータは無制限とする。

        [global]
	vfs objects = default_quota
	default_quota:uid = 65535
	default_quota:uid nolimit = yes

バージョン

このマニュアルはSambaバージョン3.0.25(訳注:4.x?)に対応している。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team に よって、Linuxカーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクト として開発が行なわれている。

日本語訳

このドキュメントは、Samba 3.0.25 - 4.6.6 に対応する。

このドキュメントの翻訳は

  • 平田祥司 (shouji@microft.co.jp)

  • たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp)

によって行なわれた。