smbcontrol — smbd、nmbd または winbindd のプロセスにメッセージを送信する
smbcontrol
[-i] [-s]
smbcontrol
[destination] [message-type] [parameter]
このツールは Samba(7)システムの一部である。
smbcontrol
は動作中の smbd(8)、nmbd(8) や winbindd(8) デーモンにメッセージを送る、
とても小さなプログラムである。
コマンドラインオプションの要約を表示する。
サーバーが必要とする詳細な設定を含む設定ファイルを
指定する。このファイルには、サーバーが提供するサービスに関する記述や、
どの printcap ファイルを利用するかといった情報が含まれている。詳細は
smb.conf
を参照のこと。設定ファイルの名前の既定値は、コンパイル時
に決定される。
対話的に動作する。それぞれのコマンドの destination、message-type、parameter は標準入力より入力できる。 空のコマンドラインまたは "q" でプログラムは終了する。
nmbd
、
smbd
かプロセス ID のどれか。
distinationに all
を指定すると、
nmbdとwinbindを含む、動いているデーモンすべてに、"ブロードキャスト"
で、メッセージを送る。これは、Samba 3.3から変更になり、それ以前
では、smbdがこのパラメーターを使う。
destination に smbd
を指定すると
smbd.pid
ファイルで指定されたsmbdデーモンに
メッセージが送られる。
destination に nmbd
を指定すると
nmbd.pid
ファイルで指定されている nmbd
デーモンに対してメッセージが送られる。
destination に winbindd
を指定すると
winbindd.pid
ファイルで指定されている winbindd
デーモンに対してメッセージが送られる。
もし単一のプロセス ID が与えられたときは、メッセージは その 1 つのプロセスにのみ送られる。
メッセージの種類を指定する。詳細は
MESSAGE-TYPES
を参照のこと。
メッセージの種類によって必要なパラメーター。
使用可能なメッセージの種類:
smbd に対し、指名した共有に接続しているクライアントの
接続を閉じるように命令する。これはクライアントの他の共有への接続には
影響を与えないことに注意。このメッセージタイプはクライアント接続を
閉じたい共有名か、全ての開いてある共有を切断する "*" を引数として
受け取る。これは、共有のアクセスコントロールを変更したときに便利である。
このメッセージは smbd
にのみ送ることができる。
メッセージはデバッグレベルを parameter で指定された値に設定する。このメッセージはどの destination に対しても送信できる。
このメッセージは nmbd
デーモンに新たにマスターブラウザーの選定を始めさせる。
メッセージは parameter で指定された数だけの "ping" メッセージを送信し、同じ数だけの "pong" メッセージの応答を待つ。 このメッセージはどの destination に対しても 送信できる。
メッセージはデーモンに parameter に基づいた profile の設定に変更するメッセージを送信する。 parameter に "on" を指定すると profile stats の収集が有効となり、"off" を指定すると profile stats の収集が無効となり、"count" を指定すると count stats の収集のみが 有効となり (time stats は無効)、また、"flush" を指定したときは現在の profile stats をゼロにする。 このメッセージはどの smbd および nmbd にも送信できる。
メッセージはデーモンの "debuglevel" を問い合わせる メッセージを送信し、それを STDOUT に書き込む。このメッセージはどの destination に対しても送信できる。
メッセージはデーモンの "profile" を問い合わせる メッセージを送信し、それを STDOUT に書き込む。このメッセージはどの smbd および nmbd のデーモンに対しても送信することができる。
メッセージはプリンターに接続しているすべての Windows NT クライアントへ printer notify message を送信する。このメッセージには 以下の引数を渡すことができる:
指定したプリンターに対し、queue pause change notify メッセージを送信する。
指定したプリンターに対し、queue resume change notify メッセージを送信する。
指定したプリンターと UNIX の jobid に対し、job pause change notify メッセージを送信する。
指定したプリンターと UNIX の jobid に対し、job resume change notify メッセージを送信する。
指定したプリンターと UNIX の jobid に対し、job delete change notify メッセージを送信する。
このメッセージはイベントが起こったと通知するだけである。 実際にイベントを起こすわけではない。
このメッセージは smbd
に対してのみ
送信できる。
dmalloc のマークをセットする。smbd と nmbd の両方に対して送信することができる。Samba の dmalloc サポートが有効になった状態でビルドされた場合にのみ使用できる。
dmalloc-mark によってマークされた時点以降で、変更のあったポインターを ダンプする。smbd と nmbd の両方に対して送信することができる。 Samba の dmalloc サポートが有効になった状態でビルドされた場合にのみ 使用できる。
指定されたデーモンを落とすことができる。 smbd と nmbd の両方に対して送信することができる。
指定されたデーモン/プロセスの talloc(pool) memory usage を、人間に読み取り可能な状態で表示する。smbd と nmbd の両方に 対して使用できる。
特定のドライバーを使用しているプリンターのクライアントに 対し、ローカルのドライバーをアップデートするように強制する。 smbd に対してのみ送信することができる。
デーモンに smb.conf 設定ファイルの再読み込みを
強制させる。smbd
、nmbd
か
winbindd
に対して送信することができる。
smbdにプリンターの再読込みを強制させる。smbd
のみに送信できる。
idマッピングの変更について通知する。smbd
か
(まだ未実装だが)winbindd
に送ることが出来る。
オリジナルの Samba ソフトウェアと関連ユーティリティは、 Andrew Tridgellによって作成された。 現在 Samba は、Samba Team によって Linux カーネルの 開発と同様に、オープンソースプロジェクトとして 開発されている。
オリジナルのSambaマニュアルは、Karl Auer によって執筆された。 マニュアルのソースは Jeremy Allison によって YODL 形式に変換され、 Samba 2.0 リリース用に更新された。 (YODL はオープンソース・ソフトウエアの優れた作品である ftp://ftp.icce.rug.nl/pub/unix/ より入手可能。) Samba 2.2 における DocBook形式への変換は Gerald Carter によって行なわれた。Samba 3.0 における DocBook XML 4.2 形式への変換は Alexander Bokovoy によって行われた。