名前

rpcclient — クライアント側の MS-RPC 関数を発行するツール

書式

rpcclient [-c|--command=COMMANDS] [-I|--dest-ip=IP] [-p|--port=PORT] [-?|--help] [--usage] [-d|--debuglevel=DEBUGLEVEL] [--debug-stdout] [--configfile=CONFIGFILE] [--option=name=value] [-l|--log-basename=LOGFILEBASE] [--leak-report] [--leak-report-full] [-R|--name-resolve=NAME-RESOLVE-ORDER] [-O|--socket-options=SOCKETOPTIONS] [-m|--maxprotocol=MAXPROTOCOL] [-n|--netbiosname=NETBIOSNAME] [--netbios-scope=SCOPE] [-W|--workgroup=WORKGROUP] [--realm=REALM] [-U|--user=[DOMAIN/]USERNAME[%PASSWORD]] [-N|--no-pass] [--password=STRING] [--pw-nt-hash] [-A|--authentication-file=FILE] [-P|--machine-pass] [--simple-bind-dn=DN] [--use-kerberos=desired|required|off] [--use-krb5-ccache=CCACHE] [--use-winbind-ccache] [--client-protection=sign|encrypt|off] [-V|--version] {BINDING-STRING|HOST}

説明

このツールは samba(7) システムの一部である。

rpcclient は Samba の MS-RPC 機能をテストするために開発されたユーティリティであり、 開発と安定を何度か繰り返している。 多数のシステム管理者がこのツールを用いて UNIX ワークステーションから Windows NT クライアントを管理するスクリプトを作成している。

オプション

BINDING-STRING|HOST

dcerpc サービスへの接続時にバインド文字列を 指定する。

書式は以下の通り:

TRANSPORT:host[options]

ここで TRANSPORT は、SMB に対する ncacn_np (名前付きパイプ) か TCP/IP 上の DCERPC に対する ncacn_ip_tcp である。

"host" は、IP か ホスト名か netbios名 である。バインド文字列が サーバサイドのエンドポイントを識別する場合、 "host" は 空の文字列でもよい。詳細は以下を参照のこと。

"options" は、ncacn_np トランスポートを使う場合は、SMB パイプ名を 含んでもよく、ncacn_ip_tcp トランスポートを使う場合は TCP ポート番号を 含んでもよく、その他の場合は、自動的に決定される。

例:

  • ncacn_ip_tcp:samba.example.com[1024]

  • ncacn_ip_tcp:samba.example.com[sign,seal,krb5]

  • ncacn_ip_tcp:samba.example.com[sign,spnego]

  • ncacn_np:samba.example.com

  • ncacn_np:samba.example.com[samr]

  • ncacn_np:samba.example.com[samr,sign,print]

  • ncalrpc:/path/to/unix/socket

  • //SAMBA

サポートされるトランスポートは以下の通り:

  • ncacn_np - Connect using named pipes

  • ncacn_ip_tcp - Connect over TCP/IP

  • ncalrpc - Connect over local RPC (unix sockets)

サポートされるオプションは以下の通り:

  • sign - Use RPC integrity authentication level

  • seal - Enable RPC privacy (encryption) authentication level

  • connect - Use RPC connect level authentication (auth, but no sign or seal)

  • packet - Use RPC packet authentication level

  • spnego - Use SPNEGO instead of NTLMSSP authentication

  • ntlm - Use plain NTLM instead of SPNEGO or NTLMSSP

  • krb5 - Use Kerberos instead of NTLMSSP authentication

  • schannel - Create a schannel connection

  • smb1 - Use SMB1 for named pipes

  • smb2 - Use SMB2/3 for named pipes

  • validate - Enable the NDR validator

  • print - Enable debug output of packets

  • padcheck - Check reply data for non-zero pad bytes

  • bigendian - Use big endian for RPC

  • ndr64 - Use NDR64 for RPC

-c|--command=<'command string'>

実行するコマンド (以下で記述) をセミコロンで区切って指定する。

-I IP-address

IP address は接続先の サーバーのアドレスを指定する。記述方法は、標準的な "a.b.c.d" のフォーマットで指定する。

通常、クライアントは上記の name resolve order パラメーターで指定された名前解決の機能を使用して NetBIOS 名を検索し、SMB/CIFS サーバーを特定する。 このパラメーターを使用することで、クライアントに対し強制的に 指定された IP Address にサーバーがあると認識させ、接続しようとしているリソースの NetBIOS 名を無視させることができる。

このパラメーターにデフォルトの値はない。 もしこの値が指定されていないのなら、上で述べたようにクライアントが 自動的に判別する。

-?|--help

コマンドラインオプションの要約を表示する。

--usage

簡単な使用法を表示する。

-d|--debuglevel=DEBUGLEVEL

level は0から10までの整数値である。 このパラメータが設定されていない場合の規定の値は、 クライアントアプリケーションに対しては、1 である。

この値を大きくするほど、サーバーの動作に関するより詳細な情報が ログファイルに記録される。レベル 0 では、致命的なエラーと重大な警告 のみが記録される。レベル 1 は日々の運用に適しており、少量の稼働状況 に関する情報を生成する。

1 より上のレベルは大量のログが生成されるので、問題解決の時にのみ 使用すべきである。 3 より上のレベルは開発者だけが利用するように設計されて おり、莫大な量のログデータが生成される。そのほとんどは非常に謎めいた内容 となっている。

このパラメーターの指定は、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の、 log level パラメーターの 指定よりも優先する事に注意。

--debug-stdout

このパラメータはデバッグ出力を STDOUT にリダイレクトする。既定では、 すべてのクライアントはログを STDERR に出力する。

--configfile=<configuration file>

クライアントが必要とする詳細な設定を含むファイルを指定する。 このファイル中にある情報は、クライアントまたはサーバに対して 一般的であるか、あるいは、 client smb encrypt のような、クライアント固有のオプションのみを提供することが できる。詳細については ${prefix}/etc/smb.conf を参照のこと。既定の 設定ファイルの名前はコンパイル時に決定される。

--option=<name>=<value>

コマンドラインから smb.conf(5) オプション "<name>" に値 "<value>" を設定する。 これはコンパイル時の既定値と設定ファイルから読み込まれた オプションを上書きする。名前または値に空白が入っていた場合、 引用符で --option=name=value 全体を囲む。

-l|--log-basename=logdirectory

ログ/デバッグファイルのベースディレクトリ名。拡張子 ".progname" が追加される (たとえば log.smbclient, log.smbd など)。ログファイルは クライアントによって削除されることはない。

--leak-report

終了時の talloc リークレポートを有効にする。

--leak-report-full

終了時の完全な talloc リークレポートを有効にする。

-V|--version

プログラムのバージョン番号を表示する。

-R|--name-resolve=NAME-RESOLVE-ORDER

このオプションは、ホスト名と IP アドレスの名前解決のために どのようなネーミングサービスをどのような順序で使用するかを決める のに使用される。このオプションには、異なった名前解決オプションを 空白で区切って並べる。--name-resolve=NAME-RESOLVE-ORDER 全体を 引用符でくくるのがもっとも良いやり方である。

指定できるオプションは: "lmhosts", "host", "wins" and "bcast" である。 それぞれにおいて、名前解決は次のように行われる:

  • lmhosts: Samba lmhosts ファイルで IP アドレスが検索される。 lmhosts の行に NetBIOS名にアタッチされるネームタイプが ない場合(詳細については lmhosts(5)を参照)、ネームタイプがどれであるかは 検索結果に影響しなくなる。

  • host: システムの /etc/hosts 、NIS、 DNS ルックアップを使用した、ホスト名 - IP アドレス間の 標準の名前解決が行われる。名前解決の方法の詳細な部分は、 IRIX、Solaris といった OS によって変わる。 /etc/nsswitch.confで制御できる場合も ある。この方法は、検索される NetBIOS 名のタイプが 0x20 (サーバー) である時にのみ使用できる点に注意。さもなければ 指定しても無視される。

  • wins: wins serverパラメーターに指定 された IP アドレスを持つ名前が検索される。WINS サーバーが 指定されていなければ、この方法は無視される。

  • bcast: interfacesパラメーターに指定された 既知のローカル・インターフェースそれぞれについてブロード キャストを行う。ターゲット・ホストがローカル接続サブネット 上にある場合にしか使えないので、最も信頼性の低い名前 解決法である。

このパラメーターが設定されなかった場合、名前解決方法の使用順序は ${prefix}/etc/smb.conf ファイル中のパラメーター (name resolve order)に指定されたとおりになる。

既定の順番は lmhosts, host, wins, bcast である。このパラメータがない 場合か何らかのエントリがname resolve order the ${prefix}/etc/smb.conf ファイル中のパラメータにある場合は、名前解決の手段は この順で行われる。

-O|--socket-options=SOCKETOPTIONS

クライアントのソケットに設定する TCP のソケットオプション。 有効なオプションの一覧については、${prefix}/etc/smb.conf マニュアルページ 中の socket options パラメーターを参照のこと。

-m|--maxprotocol=MAXPROTOCOL

このパラメータの値(文字列)は、クライアントによってサポートされる、 もっとも高位のプロトコルレベルである。

ここでこのパラメータを指定すると、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の client max protocol パラメータを 上書きすることに注意。

-n|--netbiosname=NETBIOSNAME

このオプションは Samba 自身が使う NetBIOS名を上書きする。 これは、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の netbios name パラメータで設定することと同じである。しかし、コマンド行での設定は ${prefix}/etc/smb.conf での設定よりも優先する。

--netbios-scope=SCOPE

nmblookupが、通信用のNetBIOS名を生成する時に 使うNetBIOS スコープを指定する。NetBIOS スコープの詳細な利用方法に ついては、 RFC 1001 と RFC 1002 を参照のこと。NetBIOSスコープは ごく稀にしか利用されない。NetBIOS システム 全体を運営している管理者が、そのシステム内の相手と通信する場合にのみ、 このパラメーターを設定する。

-W|--workgroup=WORKGROUP

ユーザー名の SMB ドメインを指定する。このオプションは、 smb.conf 内のデフォルトのドメイン設定よりも優先される。 ドメイン名としてサーバーの NetBIOS 名を指定すると、クライアントは (ドメインの SAM ではなく) サーバーのローカル SAM を使用して ログオンを試みる。

ここでこのパラメータを指定すると、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の workgroup パラメータを上書きすることに注意。

-r|--realm=REALM

ドメインのレルムを指定する。

ここでこのパラメータを指定すると、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の realm パラメータを上書きすることに注意。

-U|--user=[DOMAIN\]USERNAME[%PASSWORD]

SMB のユーザー名、またはユーザー名とパスワードを指定する。

もしも %password を指定しないと、ユーザーにパスワードの入力を求める。 クライアントはまず初めにUSERLOGNAMEの 順に環境変数の存在を調べ、もしもどちらかが存在するならば、その文字列を 大文字にする。環境変数が存在しない場合、ユーザー名として GUESTが用いられる。

このほかに、平文のユーザー名とパスワードを記述した認証ファイルを使用する 3番目のオプションがある。このオプションは主にスクリプト向けに用意されて おり、認証情報をコマンドラインや環境変数に含めたくない場合に有用である。 このオプションを利用するときは、ファイルのパーミッションを確認し、ほかの ユーザーから参照されないように注意すること。詳細は -Aオプションを参照のこと。

パスワードをスクリプトに含める場合は注意すること。セキュリティを確保する ため、必要に応じてクライアントにパスワードを要求させることを推奨する。

-N|--no-pass

このオプションを指定すると、クライアントはユーザーへの パスワード入力要求をしなくなる。パスワードが必要ないサービスに アクセスするときに有用である。

コマンドラインにパスワードが指定されておらず、このオプションも指定 されていないと、クライアントはパスワードを要求する。

もしも、パスワードがコマンドライン上で指定され、このオプションも 定義されていた場合、コマンドライン上のパスワードは無視され、 パスワードは使われない。

--password

コマンド行上でパスワードを指定する。

パスワードをスクリプトに含める場合は注意すること。セキュリティを確保する ため、必要に応じてクライアントにパスワードを要求させることを推奨する。

--pw-nt-hash

提供したパスワードは NT ハッシュである。

-A|--authentication-file=filename

このオプションは、指定したファイルから、接続時に使用する ユーザー名とパスワードを読み込むために使用する。 ファイルの形式は次の通り:

                                username = <value>
                                password = <value>
                                domain   = <value>
                        

ファイルのパーミッションを確認し、他のユーザーから参照されない ように注意すること。

-P|--machine-pass

保存されたマシンパスワードアカウントを使用する。

--simple-bind-dn=DN

シンプルバインドで使う DN。

--use-kerberos=desired|required|off

このパラメータは、Samba クライアントツールが Kerberos を 使って認証を試みるかを決定する。Kerberos 認証では、サービスに 接続する際、IP アドレスではなく、DNS 名を使用する必要がある。

ここでこのパラメータを指定すると、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の client use kerberos パラメータを 上書きすることに注意。

--use-krb5-ccache=CCACHE

Kerberos認証用の資格情報キャッシュの場所を指定する。

これは --use-kerberos=required も同時に設定する。

--use-winbind-ccache

winbindによってキャッシュされた資格情報を使うようにする。

--client-protection=sign|encrypt|off

クライアントツールが使うべき接続の保護を設定する。

ここでこのパラメータを指定すると、${prefix}/etc/smb.conf ファイル中の client protection パラメータを 上書きすることに注意。

さらに細かな制御が必要な場合は、以下を使用できる: --option=clientsmbencrypt=OPTION, --option=clientipcsigning=OPTION, --option=clientsigning=OPTION.

コマンド

LSARPC

lsaquery

info policy を問い合わせる。

lookupsids

SID から名前への変換を行う。

lookupsids3

SID から名前への変換を行う。

lookupsids_level

SID から名前への変換を行う。

lookupnames

名前から SID への変換を行う。

lookupnames4

名前から SID への変換を行う。

lookupnames_level

名前から SID への変換を行う。

enumtrust

信頼するドメインの一覧を表示する。

enumprivs

ユーザー権利の一覧を表示する。

getdispname

ユーザー権利の名前を取得する。

lsaenumsid

LSA SID の一覧を表示する。

lsacreateaccount

新しい lsa アカウントを作成する。

lsaenumprivsaccount

指定した SID の持つユーザー権利を一覧表示する。

lsaenumacctrights

指定されたユーザー権利を持つ SID を一覧表示する。

lsaaddpriv

SID に ユーザー権利を割り当てる。

lsadelpriv

SID から らユーザー権利を取り除く。

lsaaddacctrights

アカウントにユーザー権利を追加する。

lsaremoveacctrights

アカウントからユーザー権利を取り除く。

lsalookupprivvalue

ユーザー権利の名前から値を取得する。

lsaquerysecobj

LSA セキュリティオブジェクトを問い合わせる。

lsaquerytrustdominfo

(与えられた SID で) LSA 信頼ドメイン情報を問い合わせる。

lsaquerytrustdominfobyname

(与えられた名前で) LSA 信頼ドメイン情報を問い合わせる。Windows が 2k より大きい場合のみ動作する。k

lsaquerytrustdominfobysid

(与えられた SID で) LSA 信頼ドメイン情報を問い合わせる。

lsasettrustdominfo

LSA 信頼ドメイン情報を設定する。

getusername

ユーザ名を取得する。

createsecret

Secret を作成する。

deletesecret

Secret を削除する。

querysecret

Secret を問い合わせる。

setsecret

Secret を設定する。

retrieveprivatedata

プライベートデータを検索する。

storeprivatedata

プライベートデータを格納する。

createtrustdom

信頼するドメインを作成する。

deletetrustdom

信頼するドメインを削除する。

LSARPC-DS

dsroledominfo

プライマリドメインの情報を取得する。

DFS

dfsversion

DFS をサポートしているか問い合わせる。

dfsadd

DFS の共有を追加する。

dfsremove

DFS の共有を削除する。

dfsgetinfo

DFS の共有の情報を問い合わせる。

dfsenum

DFS の共有の一覧を表示する。

dfsenumex

dfs の共有一覧を表示する。

SHUTDOWN

shutdowninit

syntax: shutdown [-m message]

shutdownabort

syntax: shutdownabort

SRVSVC

srvinfo

サーバー情報を問い合わせる。

netshareenum

共有を一覧表示する。

netshareenumall

すべての共有を列挙する

netsharegetinfo

共有の情報を表示する

netsharesetinfo

共有の情報を設定する

netsharesetdfsflags

DFS フラグを設定する

netfileenum

開いているファイルを一覧表示する。

netremotetod

リモートサーバーの時間を取得する。

netnamevalidate

共有名を検証する

netfilegetsec

ファイルのセキュリティ情報を得る

netsessdel

セッションを削除する

netsessenum

セッション一覧を表示する

netdiskenum

ディスク一覧を表示する

netconnenum

接続の一覧を表示する

netshareadd

共有を追加する

netsharedel

共有を削除する

SAMR

queryuser

ユーザー情報を問い合わせる。

querygroup

グループ情報を問い合わせる。

queryusergroups

ユーザーが所属するグループを問い合わせる。

queryuseraliases

ユーザの別名を問い合わせる。

querygroupmem

グループに所属するメンバーを問い合わせる。

queryaliasmem

エイリアスに所属するメンバーを問い合わせる。

queryaliasinfo

別名情報を問い合わせる。

deletealias

別名を削除する。

querydispinfo

ユーザー情報の一覧を表示する。

querydispinfo2

ユーザー情報の一覧を表示する。

querydispinfo3

ユーザー情報の一覧を表示する。

querydominfo

ドメイン情報を問い合わせる。

enumdomusers

ドメインユーザーを一覧表示する。

enumdomgroups

ドメイングループを一覧表示する。

enumalsgroups

エイリアスグループ(ローカルグループ)を一覧表示する。

enumdomains

ドメインの一覧を表示する。

createdomuser

ドメインユーザーを作成する。

createdomgroup

ドメイングループを作成する。

createdomalias

ドメインの別名を作成する。

samlookupnames

名前を検索する。

samlookuprids

rid を検索する。

deletedomgroup

ドメイングループを削除する。

deletedomuser

ドメインユーザーを削除する。

samquerysecobj

SAMR セキュリティオブジェクトを問い合わせる。

getdompwinfo

ドメインパスワード情報を取得する

getusrdompwinfo

ユーザのドメインパスワード情報を検索する。

lookupdomain

ドメイン名を検索する

chgpasswd

ユーザのパスワードを変更する。

chgpasswd2

ユーザのパスワードを変更する。

chgpasswd3

ユーザのパスワード (RC4 暗号化) を変更する。

chgpasswd4

ユーザのパスワード (AES 暗号化) を変更する。

getdispinfoidx

表示情報索引を取得する。

setuserinfo

ユーザ情報を設定する。

setuserinfo2

ユーザ情報2を設定する。

SPOOLSS

adddriver <arch> <config> [<version>]

プリンタードライバー情報をサーバーに登録するために AddPrinterDriver() RPC の呼び出しを行なう。ドライバーファイルは getdriverdir コマンドが返却するディレクトリ中に予め存在している必要が ある。arch に設定できる値は getdriverdir コマンドで取得できる値と同じである。 config パラメーターでは以下の形式のファイルを 指定する。

Long Driver Name:\
Driver File Name:\
Data File Name:\
Config File Name:\
Help File Name:\
Language Monitor Name:\
Default Data Type:\
Comma Separated list of Files

空のフィールドには、"NULL" という文字列を指定しておくこと。

Samba は Print Monitor 機能をサポートする必要がない。 これは、この機能が双方向通信を利用するドライバーを使うローカルプリンター にしか関係しないためである。このフィールドは必ず「NULL」にしておくこと。 遠隔の NT プリントサーバーにコマンドを発行する場合、 ドライバーの Print Monitor 機能をドライバーの追加前にインストールしていないと、 RPC に失敗する。

version パラメーターにより、プリンタードライバーの バージョン番号が指定される。省略した場合、アーキテクチャに応じたバージョンが用いられる。 このオプションは Windows 2000 (バージョン 3)のプリンタードライバーの アップロードに用いることができる。

addprinter <printername> <sharename> <drivername> <port>

遠隔のサーバー上にプリンターを追加する。このプリンターは自動的に共有される。 このコマンドを実行する前に、プリンタードライバーをサーバー上にインストール して (adddriver を参照のこと)、port を有効なポート名にしておく (enumports を参照) 必要があることに注意。

deldriver <driver>

指定されたプリンタードライバーについて、すべてのアーキテクチャ用のものを削除する。これは、 ドライバーのファイル自体をサーバーから削除するわけではなく、 サーバーのドライバーのリストからエントリーだけを削除するものである。

deldriverex <driver> [architecture] [version] [flags]

指定されたプリンタードライバーについて、ドライバーファイルも含めて削除する。 削除対象のバージョンやアーキテクチャを指定することも可能である。 アーキテクチャが指定されなかった場合、すべてのドライバーファイルが削除される。 flags は、数値の DPD_*値に関連づけられ、 すなわち、3つのリクエストの値である (DPD_DELETE_UNUSED_FILES | DPD_DELETE_SPECIFIC_VERSION)。

enumdata

サーバー上に格納されているプリンターの設定情報を一覧表示する。Windows NT クライアントの場合、 これらの情報はレジストリに格納されているが、Samba サーバーの場合、 プリンター用の TDB ファイル中に格納されている。このコマンドは、 Microsoft Platform SDK 中にある GetPrinterData() 関数に相当する。 (このコマンドは現在実装されていない)

enumdataex

キーに基づいたプリンターの情報を表示する。

enumkey

プリンターキーを 一覧表示する。

enumjobs <printer>

指定されたプリンターのジョブおよびその状況を表示する。 このコマンドは、Microsoft Platform SDK 中の EnumJobs() 関数に相当する。

getjob

プリントジョブを取得する。

setjob

プリントジョブを設定する。

enumports [level]

指定された info level でEnumPorts() 関数を呼び出す。現在、info level 1 と 2 のみがサポートされている。

enumdrivers [level]

EnumPrinterDrivers() を実行する。これは全てのアーキテクチャ用の インストールされたドライバーの一覧を表示する。フラグとオプションの 詳細については、Microsoft Platform SDK のドキュメントを参照のこと。 現在、info level 1, 2, 3 のみがサポートされている。

enumprinters [level]

EnumPrinters() を実行する。これは共有されている インストール済プリンターの一覧を表示する。フラグとオプションの詳細に ついては、Microsoft Platform SDK のドキュメントを参照のこと。 現在、info level 1, 2, 5 のみがサポートされている。

getdata <printername> <valuename;>

指定されたプリンターの設定情報を取得する。 詳細な情報に付いては、enumdata コマンドを参照のこと。 このコマンドは Microsoft Platform SDK 中の GetPrinterData() に相当するものである。

getdataex

キー名に基づいた プリンタードライバーのデータを取得する。

getdriver <printername>

指定されたプリンターのプリンタードライバーの情報 (ドライバーファイル、 設定ファイル、関連するファイルなど) を取得する。このコマンドは Microsoft Platform SDK 中の GetPrinterDriver() に相当するものである。 現在、info level 1, 2, 3 のみがサポートされている。

getdriverdir <arch>

GetPrinterDriverDirectory() RPC を発行して、SMB 共有名と指定された アーキテクチャ用のプリンタードライバーの格納されているサブディレクトリを 取得する。arch に指定できる値は、 "Windows 4.0" (for Windows 95/98), "Windows NT x86", "Windows NT PowerPC", "Windows Alpha_AXP", "Windows NT R4000" である。

getdriverpackagepath

プリンタドライバパッケージダウンロードディレクトリを取得する。

getprinter <printername>

現在のプリンター情報を取得する。このコマンドは Microsoft Platform SDK の GetPrinter() に相当する。

openprinter <printername>

指定したプリンターに対して、OpenPrinterEx() と ClosePrinter() RPC を実行する。

openprinter_ex <printername>

プリンタハンドルを開く。

setdriver <printername> <drivername>

SetPrinter() コマンドを実行して、既にインストール されているプリンター用のプリンタードライバーを更新する。 更新されるプリンタードライバーは、プリントサーバー上に適切にインストール されている必要がある。

インストールされているプリンターやドライバーの一覧を取得する方法に ついては enumprintersenumdrivers コマンドも参照のこと。

addform

フォームを追加する。

setform

フォームを設定する。

getform

フォームを取得する。

deleteform

フォームを削除する。

enumforms

フォームを 一覧表示する。

setprinter

プリンターのコメントを 設定する。

setprinterdata

REG_SZ プリンターデータを設定する。

setprintername <printername> <newprintername>

プリンター名を設定する。

rffpcnex

Rffpcnex テストを実行する。

printercmp

プリンタの比較テスト

enumprocs

プリントプロセッサの一覧表示

enumprocdatatypes

プリントプロセッサデータタイプの一覧表示

enummonitors

プリントモニタの一覧表示

createprinteric

プリンタ IC の作成

playgdiscriptonprinteric

プリンタ IC の作成

getcoreprinterdrivers

コアプリンタドライバの取得

enumpermachineconnections

マシン接続毎に一覧表示

addpermachineconnection

マシン接続毎に追加

delpermachineconnection

マシン接続毎に削除

NETLOGON

logonctrl2

Logon Control 2 に変更する。

getanydcname

信頼する DC 名を取得する。

getdcname

信頼する PDC 名を取得する。

dsr_getdcname

信頼する DC 名を取得する。

dsr_getdcnameex

信頼する DC 名を取得する。

dsr_getdcnameex2

信頼する DC 名を取得する。

dsr_getsitename

sitename を取得する。

dsr_getforesttrustinfo

フォレスト信頼情報を取得する。

logonctrl

Logon Control に変更する。

samlogon

ドメインユーザーでログオンする。

change_trust_pw

信頼するアカウントパスワードを変更する。

gettrustrid

信頼する rid を取得する。

dsr_enumtrustdom

信頼するドメインの一覧情報を表示する。

dsenumdomtrusts

AD フォレスト内のすべての信頼するドメインを一覧表示する。

deregisterdnsrecords

DNS レコードを登録解除する。

netrenumtrusteddomains

信頼するドメインを一覧表示する。

netrenumtrusteddomainsex

信頼するドメインを一覧表示する。

getdcsitecoverage

DC からサイトカバレッジを取得する。

capabilities

ケーパビリティを返す。

logongetdomaininfo

LogonGetDomainInfo を返す。

FSRVP

fss_is_path_sup <share>

共有がシャドーコピー要求をサポートするかを検査する。

fss_get_sup_version

サーバーからサポートしているFSRVPバージョンを得る。

fss_create_expose

新しい共有としてシャドーコピーの作成と公開を要求する

fss_delete

シャドーコピー共有の削除を要求する

fss_has_shadow_copy

関連づけられている共有のシャドーコピーを検査する

fss_get_mapping

シャドーコピー共有マッピング情報を得る

fss_recovery_complete

読み書き可能なシャドーコピーをリカバリ完了にマークし、 それ以降のシャドーコピー要求を許可する

CLUSAPI

clusapi_open_cluster

クラスタをオープンする。

clusapi_get_cluster_name

クラスタ名をを取得する。

clusapi_get_cluster_version

クラスタのバージョンを取得する。

clusapi_get_quorum_resource

quorum リソースを取得する。resource

clusapi_create_enum

enum クエリを作成する。

clusapi_create_enumex

enumex クエリを作成する。

clusapi_open_resource

クラスタリソースを開く。

clusapi_online_resource

クラスタリソースをオンラインに設定する。

clusapi_offline_resource

クラスタリソースをオフラインに設定する。

clusapi_get_resource_state

クラスタリソースの状態を取得する。

clusapi_get_cluster_version2

クラスタ version2 を取得する。

clusapi_pause_node

クラスタノードを一時停止する。

clusapi_resume_node

クラスタノードを再開する。

DRSUAPI

dscracknames

名前をクラックする。

dsgetdcinfo

ドメインコントローラ情報を取得する。

dsgetncchanges

NC の変更を取得する。

dswriteaccountspn

アカウント SPN を書き込む。

ECHO

echoaddone

Add one to a number

echodata

Echo data

sinkdata

Sink data

sourcedata

Source data

EPMAPPER

epmmap

バインディングをマップする。

epmlookup

バインディングを検索する。Lookup bindings

EVENTLOG

eventlog_readlog

イベントログを読み取る。

eventlog_numrecord

レコード数を取得する。

eventlog_oldestrecord

一番古いレコードを取得する。

eventlog_reportevent

イベントをレポートする。

eventlog_reporteventsource

イベントとソースをレポートする。

eventlog_registerevsource

イベントソースを登録する。

eventlog_backuplog

イベントログファイルをバックアップする。

eventlog_loginfo

イベントログ情報を取得する。

IRemoteWinspool

winspool_AsyncOpenPrinter

プリンタハンドルを開く。

winspool_AsyncCorePrinterDriverInstalled

インストールされたコアプリンタドライバを問い合わせる。

NTSVCS

ntsvcs_getversion

NTSVCS バージョンを問い合わせる。

ntsvcs_validatedevinst

NTSVCS デバイスインスタンスを問い合わせる。

ntsvcs_hwprofflags

NTSVCS HW prof フラグを問い合わせる。

ntsvcs_hwprofinfo

NTSVCS HW prof 情報を問い合わせる。

ntsvcs_getdevregprop

NTSVCS デバイスレジストリプロパティを問い合わせる。

ntsvcs_getdevlistsize

NTSVCS デバイスリストサイズを問い合わせる。

ntsvcs_getdevlist

NTSVCS デバイスリストを問い合わせる。

MDSSVC

fetch_properties

コネクションプロパティをフェッチする。

fetch_attributes

CNID の属性をフェッチする。

WINREG

winreg_enumkey

キーを一覧表示する。

querymultiplevalues

複数の値を問い合わせる。

querymultiplevalues2

複数の値を問い合わせる。

WITNESS

GetInterfaceList

witness クライアント接続が可能なインタフェースを一覧表示する。

Register

NetName と IP アドレス のリソース状態変更通知を登録する。

UnRegister

サーバから通知を登録解除する。

AsyncNotify

サーバから、登録されたリソース変更通知を要求する。

RegisterEx

NetName 、ShareName と複数の IP アドレスのリソース状態変更通知を登録する。

WKSSVC

wkssvc_wkstagetinfo

WKSSVC ワークステーション情報を問い合わせる。

wkssvc_getjoininformation

WKSSVC Join 情報を問い合わせる。

wkssvc_messagebuffersend

WKSSVC メッセージを送信する。

wkssvc_enumeratecomputernames

WKSSVC コンピュータ名を一覧表示する。

wkssvc_enumerateusers

WKSSVC ユーザを一覧表示する。

共通コマンド

help

コマンドのヘルプを表示する。

?

コマンドのヘルプを表示する。

debuglevel

デバッグレベルを設定する。

debug

デバッグレベルを設定する。

list

パイプ上での有効なコマンドを一覧表示する。

exit

プログラムを終了する。

quit

プログラムを終了する。

sign

RPC パイプ接続を強制的に署名する。

seal

RPC パイプ接続を強制的に暗号化(seal)する。

packet

RPC パイプ接続を強制的にパケット認証レベルにする。

schannel

RPC パイプ接続を強制的に 'schannel' で暗号化(seal) する。このドメインコントローラに対して有効なマシンアカウントと仮定する。

schannelsign

RPC パイプ接続を 'schannel' で強制的に署名する(が、暗号化しない)。このドメインコントローラに対して有効なマシンアカウントと仮定する。

timeout

RPC 操作のタイムアウトを設定する(ミリ秒単位)。

transport

RPC 操作用の ncacn トランスポートを選択する。

none

RPC パイプ接続が特別なプロパティを持たないように強制する。

バグ

rpcclient は開発者のテストツールとしての利用を 念頭に置いているため、あまり動作が安定していない部分 (コマンドラインの解析など) もある。無効なパラメーターを解析しようとすると、 失敗してコアダンプするのは既知の不具合である。

Luke Leighton のオリジナルの rpcclient マニュアルページより:

警告! SMB 上の MSRPC コードは ネットワークトレースを行なうことで開発されている。オリジナルの開発者 (Microsoft) からは、SMB 上で MSRPC がどのように動作するか、 個々の MSRPC サービスがどのように動作するかについての情報は提供されていない。 これらのサービスに関する Microsoft の実装も、場所によってはかなり風変わりで あることが明らかになっている。

同様に Samba への実装も場あたり的な面がある。 多くのサービスの実装が解明されるにつれて、smbd (8)rpcclient(1) は、幾つかのコマンドやサービスにおいてバージョン間の互換性が なくなることもありうる。なお、開発者達は発見した問題を Microsoft に対してレポートしており、報告された問題はサービスパックで修正されているが、 その結果互換性が損なわれることがあるかもしれない。

バージョン

このマニュアルページは Samba バージョン 4.17.0 用である。

著者

オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、 Andrew Tridgell によって作成された。現在 Samba は Samba Team によって、 Linux カーネルの開発と同様のオープンソースプロジェクトとして開発が 行なわれている。

オリジナルの rpcclient マニュアルページは Matthew Geddes と Luke Keneth Casson Leighton によって作成され、 Gerald Carter によって書き直された。 Samba 2.2 における DocBook 形式への変換は、Gerald Carter によって行なわれた。Samba 3.0 における DocBook XML 4.2 形式への変換は Alexander Bokovoy によって行われた。

日本語訳

このマニュアルページは Samba 4.17.0 - 4.17.0 に対応する。

このドキュメントの Samba 3.0.0 対応の翻訳は

  • 高橋 基信 (monyo@samba.gr.jp)

  • はせがわ ようすけ

  • 山田 史朗 (shiro@miraclelinux.com)

によって行なわれた。

Samba 3.0.23 - 3.6.9 対応の翻訳は、たかはしもとのぶ (monyo@samba.gr.jp) によって行なわれた。

Samba 4.0.0 - 4.17.0 対応の翻訳は、太田俊哉 (ribbon@samba.gr.jp) によって行なわれた。