日本 Samba ユーザ会 (Samba Users Group Japan)
Samba-JP News Release 20020204-1
各位
Samba 2.2.3がリリースされました
2002.02.04
日本Sambaユーザ会
Samba 2.2.3 の新機能 - 2002年2月2日
これは、Sambaの最新の安定版リリースである。このバージョンは、現在のバグに対応するため、業務に利用しているすべての Samba サーバにおいて実行すべきバージョンである。
大規模な環境で発生する重大なバグが幾つか存在したが、このリリースではそれらが修正され、大規模なサーバシステムにおいても、アップグレードの推奨ができるようになった。
(注意.日本語版ではありません。)
LDAP 関連の更新
LDAP関連のコードが大きく改良された。configure オプションの--with-ldapsam が充分に安定したと思われる。利用するスキーマが変更されている。新しいスキーマに関する詳細情報は example/LDAP/samba.schema を参照のこと。
Samba を PDC/BDC として設定する際の方法について説明しているドキュメントとして、Samba-LDAP-HOWTO と Samba-BDC-HOWTO がドキュメントツリーに新しく追加された。
winbindd デーモンの拡張
Samba 2.2.2 は、winbind デーモンが初めて同梱されたバージョンである。このコードにより、ネームサービススイッチ(NSS)機構が実装された UNIX システムが Windows NT/2000 のドメインに参加し、ドメインコントローラから全ユーザとグループの一覧を取得することが可能になる。
Samba 2.2.3 では、winbindd における既知のメモリリークが改修され、当初の Linux と Solaris に加え、SGI IRIX と HP-UX (11.x) でも動作するように拡張が行なわれている。
winbind を利用するにあたっての詳細情報については、winbindd と wbinfoのマニュアルページを参照のこと。
winbindd はデフォルトではインストールされないことに注意。
2.2.3 の新規/更新パラメータ
これらのパラメータの詳細については、smb.conf 中のマニュアルページを参照のこと。
追加/更新パラメータ
- unix extensions
-
smbd において、実験的な UNIX 用の CIFS 機能拡張を有効にする。詳細はマニュアルページを参照のこと。
- default devmode
-
プリンタドライバーによっては、デフォルトの devmode が提供されないとWindows NT/2000 のスプーラサービスをクラッシュさせてしまうものがある。このパラメータによって、管理者は smbd がドライバーにデフォルトのdevmode を返却するかどうかを制御することが可能になる。
- share modes
-
このパラメータは、smbd にクライアントの share mode を無視させたいという人々の要望に応えて復活した。このパラメータは「非常に危険」であり、どのような目的のものかを完全に把握しない限りは設定すべきでない。
2.2.3 の変更点
- Solaris ネイティブのコンパイラを利用した際の共有ライブラリのコンパイルにおける問題点の改修
- UNIX CIFS 拡張コードの追加(HPからの寄贈)
- クライアントがサポートしている場合、通信時に NT ステータスコードを利用するように変更
- smbclient において 8+3 形式の名前を表示する altname コマンドの追加
- const 宣言時に利用可能な endian マクロの採用
- 通信時のクライアント側のコードに Unicode を利用するように変更
- 不正なハンドルに対するエラーパケットを適切に返却するように修正
- NT エラーコードのマッピングテーブルを改良
- 多くの新しい点と印刷 RPC コールの追加
- Windows 9x クライアントが全ユーザーの一覧を表示できるように改良
- 同時にオープンされているファイルを識別するためのファイル識別子を追加(一意な識別子として dev/inode/time の利用を止めた)
- HP-UX 用の ACL コードの追加(HPからの寄贈)
- vfs インタフェースを更新(再度の更新!)
- MS-DOS コードページ 866 から 1251 へのマッピングを追加
- winbindd が quit/hup シグナルを適切に処理できるように修正
- スケーラビリティを考慮し、起動時や終了時に tdb の全体検索(traversal)を行なわないように修正
- homes 共有に対する path 設定のバグを修正
- OS/2 の copyfile の修正
- グループが複数行にわたる場合のグループメンバーシップに関する修正
- POSIX ACL マッピングコードでコアダンプする問題を修正
- UNICODE 関数(put/get)の整理
- rpcclient を新しい libsmb コード上に移植
- 実装されていなかった Windows 2000 のパススルー trans2 コールの追加
- すべての tdb コールの返却値チェック
- WINSサーバが停止していても、ローカルに登録した NetBIOS 名の検索が機能するように修正
- winbind 用の PAM セッションコードの追加
- すべての検索に対して、winbindd キャッシュ機能を追加
- ファイルサイズが不正になってしまう allocate のバグを修正
- 書き込みキャッシュコードを修正 - 現在は安全に利用できる
- winbindd のメモリリークを修正
- winbindd が名前の検索を行なうようになった(これにより、オープンソースでないシステムにおいても、nsswitch 経由で WINS の検索を行なえるようになった) SGI により修正された
- passdb のメモリリークの修正
- LDAP コードが更新され、適切にメンテナンスされるようになった
- changeid がどのように機能しようとしているかを判断した
- ダウンレベルクライアントの印刷において、NT がプリンタモニタウインドウで表示するのと同様の表示が行なわれるようになった
- spoolss の印刷 RPC の解析で、多くの改修が行なわれた
- PDC におけるパスワードの一覧処理が高速化した
- プリンタ状況変更通知メッセージの修正(HPによる成果)
- close コードにおける、タイムスタンプ変更処理の修正
- 長い間キャッシュに存在している短縮名(mangled name)に関するバグの修正
- delete on close 処理の修正
- すべてのファイルを O_NONBLOCK でオープンしないように修正
- シンボリックリンクを利用したくない場合、O_NOFOLLOW があるシステムでは、それを利用するように修正
- NT の補助グループ(suplementary group)情報を user トークンに追加
- DNS のタイムアウトによる影響の軽減(検索回数の削減)
- 現在のユーザー接続情報を保持するスタックの追加
- utmp コードの改修
- smbw コードの整理
- tdb オープンログコードの追加。幾つかの tdb に関する修正
2.2.2のリリースノート
2.2.2のニュースリリースを参照して下さい。
2.2.1aのリリースノート
2.2.1aのニュースリリースを参照して下さい。
2.2.1のリリースノート
2.2.1のニュースリリースを参照して下さい。
ダウンロードは、ftp://ftp.jp.samba.org/pub/samba/から行うことができます。
(ftp://ftp.samba.gr.jp/pub/samba/やhttp://ftp.samba.gr.jp/pub/samba/も使用可能です。)
本件に関するお問い合わせ
日本Sambaユーザ会 広報担当: (press@samba.gr.jp)
Copyright © 1999-2024 日本 Samba ユーザー会 (Samba-JP)
2011-12-19 01:17:47 JST 更新
|